【解決】 Teams: Ringing indefinitely の解決方法と原因 | Microsoft Teams トラブルシューティング

Microsoft Teamsをご利用中に「着信音が鳴り止まない(Ringing indefinitely)」という問題に遭遇し、大変お困りのことと思います。これは非常に煩わしい状況ですが、ご安心ください。この問題はMicrosoft Teamsで比較的よく報告される現象であり、多くの場合、簡単な手順で迅速に解決することができます。

本記事では、この問題の概要から、Windowsユーザーの皆様が今すぐ試せる最も速い解決策、そして恒久的な再発防止策まで、シニアエンジニアのアシスタントとして分かりやすく解説します。

1. Teams: Ringing indefinitely とは?(概要と緊急度)

「Teams: Ringing indefinitely」とは、Microsoft Teamsで着信があった際に、ベルのアイコンが点滅し続けたり、着信音が鳴り続けたりするにもかかわらず、応答ボタンが表示されない、または応答しても通話に接続されない状態を指します。これにより、重要な会議や通話に参加できず、コミュニケーションに支障をきたしてしまいます。

この問題の緊急度は中程度ですが、業務への影響が大きいため、早急な対応が求められます。多くの場合、Teamsのローカルキャッシュの破損やネットワークの一時的な不安定さが原因であり、ご自身で簡単に解決できるケースがほとんどです。

2. 【最速】今すぐ試すべき解決策

まず、以下の手順を順番に試してみてください。これらの手順は、Teamsの一時的な不具合やキャッシュの破損といった、この問題の主要な原因を効果的に解消します。

解決策1:Teamsの完全終了、キャッシュクリア、そしてPCの再起動

この手順は、Teamsの動作を妨げている可能性のある破損したキャッシュファイルを削除し、システム全体をリフレッシュすることで、多くの問題を解決します。

手順:PowerShellでTeamsのキャッシュをクリアする

以下のPowerShellコマンドを実行することで、Teamsを完全に終了し、破損したキャッシュファイルを安全に削除することができます。管理者権限は不要です。

  1. Windowsの検索バーに「powershell」と入力し、「Windows PowerShell」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。または、通常のPowerShellを起動しても構いません。
  2. 開いたPowerShellウィンドウに、以下のコマンドを一行ずつコピー&ペーストして実行してください。
# 1. Teamsアプリケーションを完全に終了します
# 現在実行中のTeamsプロセスがあれば強制終了します。
Stop-Process -Name "Teams" -ErrorAction SilentlyContinue
Write-Host "Teamsアプリケーションを終了しました。" -ForegroundColor Green

# 2. Teamsのキャッシュフォルダのパスを設定します
$teamsCacheDir = "$env:APPDATA\Microsoft\Teams"

# 3. 主要なキャッシュ関連ディレクトリを削除します
# これらのディレクトリには、Teamsの動作を妨げる可能性のある一時ファイルや破損したデータが含まれています。
Write-Host "Teamsのキャッシュをクリアしています..." -ForegroundColor Yellow
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\blob_storage" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\Cache" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\databases" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\GPUCache" -Recurce -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\IndexedDB" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\Local Storage" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item -Path "$teamsCacheDir\tmp" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue

Write-Host "Teamsのキャッシュが正常にクリアされました。" -ForegroundColor Green
Write-Host "この後、PCを再起動してください。再起動後にTeamsを立ち上げ直し、問題が解決したか確認してください。" -ForegroundColor Cyan
  1. コマンドの実行が完了したら、PowerShellウィンドウを閉じます。
  2. お使いのPCを再起動してください。 PCの再起動は、システム全体の状態をリフレッシュし、ネットワーク接続を含む一時的な問題を解消する上で非常に効果的です。
  3. PCの再起動後、再度Microsoft Teamsを起動し、問題が解決しているか確認してください。

3. Teams: Ringing indefinitely が発生する主要な原因(複数)

「Ringing indefinitely」の問題は、主に以下のいずれか、または複数の原因によって引き起こされることが多いです。

  • Teamsのキャッシュ破損: 最も一般的な原因です。Teamsはスムーズな動作のために多くのデータをローカルにキャッシュしますが、これらのファイルが破損すると予期せぬ動作を引き起こすことがあります。
  • ネットワーク接続の問題: 不安定なWi-Fi接続、VPNの問題、プロキシサーバーの設定、またはファイアウォールによるTeamsへのアクセス制限などが原因で、着信情報のリアルタイムな処理が妨げられることがあります。
  • Teamsアプリケーションの一時的な不具合: アプリケーション自体の一時的なフリーズやバグにより、着信イベントが正しく処理されないことがあります。
  • PCのリソース不足: メモリやCPUが逼迫している場合、Teamsが正常に動作しないことがあります。
  • Teamsクライアントのバージョンが古い: 古いバージョンのTeamsを使用している場合、既知のバグが修正されていないため、問題が発生する可能性があります。

4. Microsoft Teamsで恒久的に再発を防ぐには

同じ問題の再発を防ぐためには、以下の習慣を身につけることをお勧めします。

  • Teamsの定期的な更新: MicrosoftはTeamsの改善とバグ修正のために頻繁にアップデートをリリースしています。常に最新バージョンを使用することで、既知の問題を回避できます。Teamsの設定から「更新を確認」を定期的に実行しましょう。
  • 安定したネットワーク環境の確保: 可能な限り有線LAN接続を利用するか、安定したWi-Fi環境を確保してください。また、VPNやプロキシを使用している場合は、それらの設定がTeamsの通信に影響を与えていないか確認することも重要です。
  • 定期的なPCの再起動: 毎日PCをシャットダウンまたは再起動する習慣をつけることで、システムをリフレッシュし、多くのソフトウェア問題を未然に防ぐことができます。
  • バックグラウンドアプリの管理: 不要なアプリケーションは終了させ、PCのリソースをTeamsのために確保しましょう。タスクマネージャーでCPUやメモリの使用状況を確認できます。
  • Teamsのキャッシュを意識する: 今回行ったキャッシュクリアは非常に有効な手段です。もし頻繁に問題が発生する場合は、定期的にキャッシュクリアを行うことを検討してください。

これらの対策を講じることで、「Teams: Ringing indefinitely」の問題だけでなく、Teamsの他の一般的な問題の発生も大幅に減らすことができるでしょう。