【解決】 Postman: Error: write EPIPE の解決方法と原因 | Postman トラブルシューティング

PostmanでHTTPリクエストを送信中に「Error: write EPIPE」というエラーに遭遇し、お困りではないでしょうか?ご安心ください、このエラーは一般的なものであり、多くのケースで比較的簡単な手順で解決できます。この記事では、Windowsユーザー向けに、このエラーの概要から、今すぐ試せる具体的な解決策、さらには恒久的な再発防止策までを、SEOに強く、かつ論理的に解説します。

1. Postman: Error: write EPIPE とは?(概要と緊急度)

Error: write EPIPEは、PostmanがHTTPリクエストを送信している最中に、パイプ(ネットワーク接続)が予期せず切断されたことを示します。具体的には、データが書き込まれるべきパイプが、相手側(サーバーやネットワークの中間機器)によって閉じられた、または壊れてしまった状態です。

このエラーは通常、以下のいずれかの理由で発生します。

  • リクエスト先のサーバーが、処理中に接続を閉じた(例: サーバー側のエラー、タイムアウト)。
  • ネットワークの中間にあるファイアウォールやプロキシサーバーが通信をブロックまたは切断した。
  • クライアント(あなたのPC)からサーバーまでのネットワーク経路が不安定だった。

緊急度としては中程度ですが、開発作業を中断させるため、迅速な解決が求められます。

2. 【最速】今すぐ試すべき解決策

まずは、最も簡単で効果が期待できる解決策から順に試していきましょう。

解決策1:[最も簡単な方法] PostmanとPCの再起動

多くの一時的なソフトウェアの問題は、再起動によって解消されます。Postmanアプリケーション自体の一時的な不具合や、PCのネットワークスタックの問題が原因である場合、この方法が効果的です。

  1. Postmanアプリケーションを完全に終了します(タスクバーのアイコンを右クリックし「閉じる」を選択、またはタスクマネージャーで関連プロセスを終了)。
  2. Postmanを再度起動し、リクエストを再試行します。
  3. それでも解決しない場合は、PC自体を再起動してみてください。

解決策2:ネットワーク接続とファイアウォールの確認

ターゲットのサーバーに到達できているか、そしてWindowsファイアウォールがPostmanの通信をブロックしていないかを確認します。

ステップ1: ターゲットサーバーへの接続確認 (Pingテスト)

コマンドプロンプトまたはPowerShellを開き、ターゲットサーバーへの基本的なネットワーク接続を確認します。

# コマンドプロンプトまたはPowerShellで実行
ping [ターゲットサーバーのIPアドレスまたはホスト名]
# 例: ping example.com または ping 192.168.1.1

応答がない、またはパケットロスが多い場合は、サーバー側か、途中のネットワークに問題がある可能性があります。

ステップ2: Windows Defender ファイアウォールの確認

Windows Defender ファイアウォールがPostmanの通信をブロックしている可能性があります。

  1. Windowsのスタートメニューを右クリックし、「設定」を選択します。
  2. 「プライバシーとセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」をクリックします。
  3. 「ファイアウォールによるアプリと機能の許可」をクリックします。
  4. リストの中に「Postman」があるか確認し、プライベートとパブリック両方のチェックボックスがオンになっていることを確認します。もし見当たらない場合、「設定の変更」をクリックし、「別のアプリを許可」からPostmanを追加してください。

【警告】一時的なファイアウォール無効化(テスト目的のみ):
この方法はセキュリティリスクが伴うため、問題の切り分けテストとして一時的に行い、テスト後は必ず有効に戻してください。

# 現在のファイアウォールプロファイルの状態を確認
Get-NetFirewallProfile -Name Domain,Private,Public | Select-Object Name,Enabled

# プライベートおよびパブリックプロファイルを一時的に無効化 (管理者権限が必要)
# 無効化後、Postmanでリクエストを再試行
Set-NetFirewallProfile -Name Private -Enabled False
Set-NetFirewallProfile -Name Public -Enabled False

# === テスト後、必ず有効に戻す ===
Set-NetFirewallProfile -Name Private -Enabled True
Set-NetFirewallProfile -Name Public -Enabled True
# ドメインネットワークを使っている場合はこちらも有効に戻してください
# Set-NetFirewallProfile -Name Domain -Enabled True

解決策3:プロキシ設定の確認

企業ネットワークなどでプロキシサーバーを使用している場合、Postmanのプロキシ設定が正しくないと接続が失敗します。

ステップ1: システムのプロキシ設定を確認

現在のWindowsシステムのプロキシ設定を確認します。

# コマンドプロンプトまたはPowerShellで実行
netsh winhttp show proxy

これにより、システムワイドのプロキシ設定が表示されます。特に企業環境では、これが正しく設定されているか確認してください。

ステップ2: Postmanのプロキシ設定を確認

Postmanには独自のプロキシ設定があります。

  1. Postmanを開き、右上の歯車アイコン(Settings)をクリックします。
  2. 「Settings」ウィンドウの左側のメニューから「Proxy」を選択します。
  3. 「Global Proxy Configuration」または「Add a custom proxy configuration」のいずれかが有効になっている場合、その設定が正しいかを確認してください。特に、「Use system proxy」を有効にするか、手動でプロキシ情報を入力する必要があります。
  4. 必要に応じて、プロキシ設定を調整し、リクエストを再試行します。

3. Postman: Error: write EPIPE が発生する主要な原因(複数)

上記で解決しない場合、より深い原因を探る必要があります。Error: write EPIPEは、主に以下のいずれかの要因で発生します。

  • サーバー側の問題:
    • サーバーのリクエスト処理エラー: サーバーがリクエストを処理しきれずにエラーを発生させ、接続を強制的に閉じている。
    • サーバーのタイムアウト: サーバーが設定されたタイムアウト時間内にクライアントからの応答を受け取れなかった、またはリクエスト処理が完了しなかった。
    • サーバーのリソース不足: サーバーが過負荷状態にあり、新しい接続を受け入れられないか、既存の接続を維持できない。
  • ネットワーク側の問題:
    • ファイアウォール/セキュリティソフトウェア: Windows Defender Firewall以外の、サードパーティのファイアウォールやアンチウイルスソフトがPostmanの通信をブロックしている。
    • プロキシサーバー: プロキシサーバーがリクエストを正しく処理できない、または接続を切断している。
    • 不安定なインターネット接続: クライアントPCとサーバー間のネットワーク経路が物理的または論理的に不安定で、データ転送中に接続が途切れている。
    • VPN接続: VPNを使用している場合、VPNの設定や安定性が問題を引き起こしている可能性がある。
  • クライアント(Postman)側の問題:
    • Postmanのバージョンが古い: 既知のバグが含まれている古いバージョンのPostmanを使用している。
    • SSL/TLS証明書の検証エラー: HTTPS接続の場合、サーバーのSSL証明書が不正であるか、Postmanがそれを検証できない。
    • Postmanの内部エラー: Postmanアプリケーション自体の一時的なバグや不整合。

4. Postmanで恒久的に再発を防ぐには

再発を防ぎ、安定した開発環境を構築するために、以下の点を確認・実行してください。

  • Postmanの定期的な更新:常に最新バージョンのPostmanを使用することをお勧めします。バグ修正やパフォーマンス改善が含まれている可能性があります。
    • Postmanの「Settings」→「Update」タブから更新を確認できます。
  • ネットワーク環境の最適化:安定したネットワーク接続を確保し、ファイアウォールやプロキシの設定を見直します。
    • ファイアウォール設定の確認: 使用しているすべてのファイアウォール(Windows Defender、サードパーティ製セキュリティソフト、企業ネットワークファイアウォールなど)でPostmanが通信を許可されているか再確認します。
    • プロキシ設定の確認: 正しいプロキシ設定がPostmanとシステムの両方に適用されていることを確認します。
    • VPNの安定性: VPNを使用している場合、その接続が安定しているか、問題を引き起こしていないかを確認します。
  • サーバー管理者との連携:サーバー側の問題が疑われる場合は、サーバー管理者に連絡し、以下の情報を提供・確認してもらいましょう。
    • サーバーのエラーログ
    • サーバーのタイムアウト設定
    • サーバーのリソース使用状況(CPU、メモリ、ネットワーク)
    • 同時に受け入れ可能な接続数
  • PostmanのSSL証明書検証設定 (一時的な切り分け):HTTPS接続でエラーが発生する場合、一時的な切り分けとしてPostmanのSSL証明書検証を無効にしてみることもできます。ただし、セキュリティリスクがあるため、問題が特定され次第、必ず有効に戻してください。
    • Postmanの「Settings」→「General」タブで、「SSL certificate verification」をOFFにします。
  • Postman Consoleの活用:Postman Consoleは、リクエストとレスポンスに関する詳細なログを提供します。エラー発生時にConsoleを確認することで、より具体的な原因のヒントが得られることがあります。
    • Postmanの画面下部にあるバーから「Console」をクリックして開きます。

これらの手順を試すことで、「Error: write EPIPE」の問題を解決し、Postmanでの開発をスムーズに進めることができるでしょう。