CS:GOをプレイ中に「Vac was unable to verify the game session」というエラーメッセージに遭遇し、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。このエラーはVAC(Valve Anti-Cheat)システムがゲームセッションの整合性を確認できなかったことを示しており、一見するとチート行為を疑われているように感じるかもしれません。しかし、ご安心ください。多くの場合、これはシステムの軽微な不具合やファイルの破損によって引き起こされるものであり、アカウントBANに直結するような重大な問題ではありません。この記事では、このエラーの概要から、Windowsユーザーがすぐに試せる最速の解決策、そして恒久的な再発防止策まで、シニアエンジニアのアシスタントが徹底解説します。
目次
1. Vac was unable to verify the game session とは?(概要と緊急度)
このエラーは、Valve Anti-Cheat (VAC) システムがあなたのゲームセッションの整合性を正しく確認できなかった際に表示されます。VACシステムは、ゲームの公平性を保つために、ゲームファイルやメモリの状態を常に監視していますが、何らかの理由でそのチェックが失敗すると、このメッセージが表示され、ゲームから切断されてしまいます。
- 主な原因: Steamクライアントの不整合、CS:GOゲームファイルの破損、バックグラウンドで実行されているプログラムとの干渉、ネットワークの問題などが挙げられます。
- 緊急度: 中程度。ゲームをプレイできないため緊急性は高いですが、即座にアカウントがBANされるような緊急性はありません。ほとんどの場合、簡単な手順で解決できます。
落ち着いて以下の手順を試してみてください。
2. 【最速】今すぐ試すべき解決策
このエラーの最も一般的な原因は、SteamクライアントやCS:GOゲームファイルの不整合です。まずは、Steamの「ゲームファイルの整合性を確認」機能を使って、破損したファイルを修復しましょう。これがほとんどのケースで問題を解決する最速かつ最も効果的な方法です。
解決策1:Steamゲームファイルの整合性チェック
SteamクライアントのUIを通じて、ゲームファイルの整合性を確認します。これは、不足しているファイルや破損したファイルを自動的に検出し、修復する機能です。
- Steamクライアントを完全に終了します。タスクバーの右下にあるSteamアイコンを右クリックし、「終了」を選択してください。
- Steamクライアントを再起動し、ライブラリに移動します。
- ライブラリの中から「Counter-Strike: Global Offensive」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 開いたウィンドウの左側メニューから「インストール済みのファイル」タブを選択します。
- 「ゲームファイルの整合性を確認…」ボタンをクリックします。
- Steamがゲームファイルのチェックを開始し、破損しているファイルがあれば自動的にダウンロードして修復します。これには数分かかる場合があります。
- プロセスが完了したら、Steamクライアントを再起動し、CS:GOをもう一度起動して問題が解決したか確認してください。
3. Vac was unable to verify the game session が発生する主要な原因(複数)
最速の解決策で問題が解決しなかった場合、または再発防止のために、このエラーがなぜ発生するのか、その背景にある主な原因を理解しておきましょう。
- SteamクライアントまたはCS:GOゲームファイルの破損/不整合: 最も一般的な原因で、セッションの検証に必要なファイルが欠けていたり、壊れていたりすると発生します。
- Steamサービスの不具合: Steamクライアント自体が正常に動作していない場合、VACとの連携に問題が生じることがあります。
- バックグラウンドアプリケーションとの干渉: アンチウイルスソフト、VPNクライアント、オーバーレイツールなど、他のアプリケーションがSteamやCS:GOのプロセスに干渉し、VACの正常な動作を妨げることがあります。
- ネットワーク接続の問題: インターネット接続が不安定であったり、ファイアウォールやルーターの設定がSteamの通信をブロックしている場合、VACがセッションを検証できないことがあります。
- 古いシステムキャッシュや一時ファイル: WindowsシステムやSteamの古いキャッシュが原因で、不整合が生じることがあります。
4. CS:GO / Steamで恒久的に再発を防ぐには
再発防止のためには、以下のメンテナンス手順を定期的に実行することをおすすめします。これにはWindowsの標準機能やPowerShellコマンドも活用します。
4.1. Steamキャッシュのクリアとダウンロードキャッシュのクリア
Steamクライアント内のキャッシュが原因となることもあります。特にダウンロードキャッシュは、アップデートの問題を引き起こすことがあります。
- Steamクライアントを開き、左上の「Steam」メニューから「設定」を選択します。
- 左側メニューから「ダウンロード」を選択します。
- 「ダウンロードキャッシュをクリア」ボタンをクリックし、指示に従ってクリアを実行します。その後、Steamに再ログインします。
4.2. DNSキャッシュのクリアとWinsockのリセット
ネットワーク関連の問題が原因の場合、DNSキャッシュのクリアやWinsockのリセットが有効です。これにより、古いネットワーク情報がクリアされ、接続が改善される可能性があります。
DNSキャッシュのクリア
コマンドプロンプト(またはPowerShell)を管理者として実行し、以下のコマンドを入力してください。古いDNS情報が原因でSteamのサーバーとの接続に問題が生じることがあります。
ipconfig /flushdns
Winsockカタログのリセット
同様に、管理者として実行したコマンドプロンプト(またはPowerShell)で以下のコマンドを実行します。ネットワークプロトコルの設定が破損している場合に有効です。
netsh winsock reset
これらのコマンドを実行した後、PCを再起動してください。
4.3. バックグラウンドアプリケーションの確認と一時停止
特にゲーム中に実行されているアンチウイルスソフトやVPN、オーバーレイアプリケーションがVACの動作を妨げることがあります。
- ゲームプレイ中は、不要なバックグラウンドアプリケーションを終了するか、一時的に無効にしてみてください。
- アンチウイルスソフトの設定で、SteamやCS:GOのフォルダをスキャン対象から除外することで、干渉を防げる場合があります。
4.4. Steamクライアントの再インストール(最終手段)
上記すべてを試しても解決しない場合、Steamクライアント自体の問題である可能性も考えられます。最終手段としてSteamを再インストールしてみましょう。この際、CS:GOのゲームファイルはアンインストールせず、Steamクライアントのみを削除して再インストールすることで、ゲームデータの再ダウンロードを避けられる場合があります。
- Steamがインストールされているフォルダ(通常は
C:\Program Files (x86)\Steam)から、steamappsフォルダ(ゲームデータが保存されている)とuserdataフォルダを別の場所にバックアップします。 - コントロールパネルまたはWindowsの設定からSteamをアンインストールします。
- バックアップした
steamappsとuserdataフォルダを、新しいSteamインストール先(デフォルトでは同じ場所)にコピーし戻します。 - Steamを再起動すると、既存のゲームファイルを認識し、不足しているファイルのみをダウンロードします。
注意: この方法は、ゲームデータの再ダウンロードを避けるためのものですが、状況によっては完全に再ダウンロードが必要になる場合もあります。
4.5. Windows Updateとドライバーの更新
OSやグラフィックドライバーが古いと、予期せぬ問題が発生することがあります。常に最新の状態に保つように心がけましょう。
- Windows Update: Windowsの設定から「更新とセキュリティ」→「Windows Update」で更新を確認・適用します。
- グラフィックドライバー: GeForce Experience (NVIDIA) や Radeon Software (AMD) などの専用ツールを使用して、グラフィックドライバーを常に最新の状態に保ちましょう。
これらの対策を講じることで、「Vac was unable to verify the game session」エラーの発生頻度を大幅に減らすことができるはずです。快適なCS:GOライフをお楽しみください。