🚨 緊急度：最高 (即時対応必須)
このエラーは、データベースへの新規接続をすべて拒否している状態です。放置すれば、**サービス停止（ダウンタイム）**に直結します。一刻も早い対応が必要です。
😭 エラー発生！その原因は「満員御礼」
「sorry, too many clients already」というメッセージは、PostgreSQLサーバーが同時に処理できる接続数の上限（max_connections）を超過していることを意味します。
これは、アプリケーションやユーザーのアクセスが急増したか、接続を使い捨ててしまう**「接続リーク」**が発生しているサインです。
🚀 【最速復旧】まず、今すぐサービスを再起動せよ！
接続リークや一時的な負荷急増が原因の場合、データベースをクリーンな状態に戻すのが最速の解決策です。
解決策1：PostgreSQLサービスの再起動（Windows環境）
管理者権限でターミナルを開き、以下のコマンドを実行してください。postgresql-x.x の部分は、ご自身のインストールバージョンに合わせてください（例: postgresql-15）。
① PowerShellを使用する場合
# サービス名の確認（不明な場合）
Get-Service -DisplayName *PostgreSQL* | Format-Table Name, DisplayName
# サービスを再起動
Restart-Service -Name postgresql-x.x
② コマンドプロンプト（Cmd）を使用する場合
net stop postgresql-x.x
net start postgresql-x.x
💡 確認作業：再起動後、すぐにアプリケーションからの接続が正常に行えるかチェックしましょう。
🛡️ 恒久対策：再発させないための3つの鉄則
一時的に復旧しても、原因を絶たなければ必ず再発します。サービスの安定稼働のために、以下の恒久対策を直ちに実行してください。
1. 最重要！接続上限（max_connections）の適切な調整
PostgreSQLが受け入れる接続のキャパシティを、実際の負荷に合わせて増やします。
- 設定ファイルの特定:
postgresql.confファイルを探します。（例:C:\Program Files\PostgreSQL\x.x\data\） - 設定値の変更: ファイルを編集し、
max_connectionsの行を見つけ、コメントアウトを外して値を増やします。 -
変更例:
#max_connections = 100
↓
max_connections = 200# サーバーメモリと要件に応じて - 反映: 設定変更後は、PostgreSQLサービスを**必ず再起動**してください。
2. アプリケーション側の接続管理を「最強」にする
接続リークを根絶し、データベース接続の効率を最大化します。
- コネクションプーリングの導入: 接続を使い回す**コネクションプーリングライブラリ**（JavaのHikariCP、PythonのSQLAlchemyなど）を導入し、接続の確立/切断オーバーヘッドをなくします。
- コードレビュー:
データベース接続やトランザクションが、
try-finallyブロックや言語の**コンテキストマネージャー**などを使って、確実に閉じられているか（CommitまたはRollbackされているか）を確認します。
3. 長期アイドル接続を自動で切断する設定
接続したまま何も処理せず放置されている「アイドル接続」がリソースを占有するのを防ぎます。
postgresql.conf にて以下の設定を検討します。
idle_in_transaction_session_timeout = 600000 # 10分 (ミリ秒単位)
statement_timeout = 60000 # 1分 (ミリ秒単位)
idle_in_transaction_session_timeout は、トランザクション内のアイドルセッションを指定時間経過後に強制終了させます。
4. 接続数の常時監視とアラート体制の構築
問題が手遅れになる前に、接続数の増加傾向を検知できるようにします。
- 監視ツールの導入:
Prometheus/Grafana、Zabbixなどのツールで、PostgreSQLの統計情報ビュー（
pg_stat_activity）を利用し、現在の接続数を可視化します。 - アラート設定:
接続数が
max_connectionsの8割を超えた時点でアラートが飛ぶように設定し、対応時間を確保します。