【Kubernetes】「Failed to pull image: rpc error: code = Unknown」はもう怖くない!ベテランが教える最速解決策

Kubernetesでアプリケーションをデプロイしようとしたら、「Failed to pull image: rpc error: code = Unknown」という見慣れないエラーに遭遇して、一瞬「ギョッ」とした経験、ありませんか? 特にコンテナイメージの起動時に発生すると、どこから手をつけて良いか、頭を抱えてしまいますよね。本当に焦りますよね、私も何度も同じ壁にぶつかってきました。

ご安心ください。結論から言うと、このエラーの主な原因は、プライベートレジストリからのイメージ取得に関する認証情報、またはネットワーク経路の問題であることがほとんどです。そして、解決策は、主にKubernetesへの認証情報(ImagePullSecrets)の登録確認、レジストリURLの正確性、そしてネットワーク経路の確認の3点に集約されます。一緒にこの厄介なエラーをサクッと解決しちゃいましょう!

1. エラーコード Kubernetes: Failed to pull image: rpc error: code = Unknown とは?(概要と緊急度)

このエラーメッセージ、正直言って抽象的で困りますよね。「Unknown」なんて言われると、どこから調べていいか途方に暮れてしまいがちです。しかし、このメッセージは「イメージのプルには失敗したけど、具体的に何が原因か、レジストリ側から教えてもらえなかった」という状況を示しています。

多くの場合、プライベートなコンテナレジストリ(例: Docker Hubのプライベートリポジトリ、AWS ECR、Google Container Registryなど)からイメージを引っ張ってこようとしたときに発生します。アプリケーションが起動しないわけですから、このエラーの緊急度は高いと言えます。でも、ご安心を。原因が特定できれば、解決は比較的容易なケースがほとんどです。落ち着いて、一緒に確認していきましょう。

2. 最速の解決策 3選

さあ、ここからが本番です!以下の3つのポイントを上から順に確認していくと、たいていのケースで解決の糸口が見つかるはずです。

2.1. 解決策1: ImagePullSecretsの確認と再設定

これは真っ先に確認すべき、最も多い原因です! プライベートレジストリからイメージをプルする際、Kubernetesがレジストリへの認証情報を持っていないために、認証エラーが発生することが多々あります。レジストリ側から「お前は誰だ?」と聞かれても、Kubernetesが答えられない状態ですね。

  • まずは、問題のPodの詳細を確認しましょう。
    kubectl describe pod <pod名> -n <名前空間>
    このコマンドの出力にある「Events」セクションに、「Failed to pull image」の前に認証に関するヒント(例: “unauthorized”など)がないか目を凝らしてください。
  • あなたのDeploymentやPod定義で、imagePullSecretsが正しく指定されていますか?
    例えば、以下のようにSecretを定義し、それをPodに適用する必要があります。

    apiVersion: v1
    kind: Pod
    metadata:
      name: my-private-app
    spec:
      containers:
      - name: my-container
        image: private-registry.example.com/my-repo/my-image:latest
      imagePullSecrets:
      - name: my-docker-registry-secret # <-- ここ!
    
  • そして、そのmy-docker-registry-secretというSecretが、docker-registryタイプとして正しく作成されているか確認してください。
    kubectl get secret my-docker-registry-secret -o yaml -n <名前空間>
    もしSecretがなければ、以下のコマンドで作成できます。

    kubectl create secret docker-registry my-docker-registry-secret \
      --docker-server=private-registry.example.com \
      --docker-username=<registry_username> \
      --docker-password=<registry_password> \
      --docker-email=<your_email> -n <名前空間>
    
注意! 認証情報はBase64エンコードされてSecretに保存されます。手入力やコピペミスで間違った情報を登録してしまうと、当然ながら認証は失敗します。パスワードが変更された場合なども、Secretを更新することを忘れないでくださいね。

2.2. 解決策2: レジストリURLとイメージ名の確認

意外と見落としがちなのが、単純なタイプミスや指定ミスです。いくら認証情報が正しくても、イメージの「住所」が間違っていれば、イメージは見つかりませんよね。

  • 再度、Podの詳細(kubectl describe pod ...)を確認し、Container StatusのImage:の項目に記載されているイメージ名(レジストリURLを含む)が完全に正しいかを、指差し確認するくらいの気持ちでチェックしてください。例えば、private-registry.example.com/my-repo/my-image:latest のような形式です。
  • 可能であれば、Kubernetesクラスタのノード上で直接、またはクラスタ外の検証環境で、問題のイメージをdocker pullコマンドで手動でプルできるか試してみてください。
    docker pull private-registry.example.com/my-repo/my-image:latest

    もしこれでエラーになるようなら、問題はKubernetesではなく、レジストリへのアクセス自体か、イメージ名そのものにあります。

2.3. 解決策3: ネットワーク経路の確認

認証情報もイメージ名も正しそう…となると、残るはネットワークの問題です。Kubernetesクラスタのノードから、コンテナイメージをホストしているレジストリへの通信が、何らかの理由でブロックされている可能性があります。

  • クラスタのノード(Worker Node)にSSHでログインし、そこからレジストリのホスト名に向けて、ネットワーク疎通があるかを確認してください。
    例えば、レジストリがHTTPS (ポート443) を利用している場合:

    telnet private-registry.example.com 443
    curl -v https://private-registry.example.com/v2/

    telnetで接続できなかったり、curlでタイムアウトしたりする場合は、ネットワーク経路に問題がある可能性が高いです。

  • ファイアウォール、セキュリティグループ、ネットワークACL、プロキシ設定など、ネットワーク関連のあらゆる設定を見直してみてください。特に企業ネットワーク内やオンプレミス環境では、外部への通信が厳しく制限されていることがよくあります。
重要! クラウド環境であれば、VPCのルーティングテーブルやセキュリティグループ、オンプレミスであれば物理的なファイアウォールやIDS/IPSが通信をブロックしているケースも珍しくありません。ネットワーク管理者に協力を仰ぐのが最善策です。
これらのステップを順に試せば、ほとんどの場合で「Unknown」エラーの正体が明らかになり、解決できるはずです!諦めずに、一つずつ確認していきましょう。

3. エラーの根本原因と再発防止策

今回のエラーを解決したら、次は同じ問題で二度とハマらないように、根本原因を理解し、再発防止策を講じておきましょう。

3.1. よくある根本原因

  • 認証情報の不備: 最も多いケースです。ImagePullSecretsの登録忘れ、入力ミス、パスワード変更による期限切れ、レジストリ側の権限不足などが考えられます。
  • ネットワーク不達: Kubernetesクラスタのノードからレジストリへのネットワーク経路が確立されていない。ファイアウォール、プロキシ、ルーティングの問題。
  • レジストリ自体の問題: 稀にですが、レジストリサーバーがダウンしている、高負荷で応答がない、不正なイメージがアップロードされている、といったレジストリ側の問題でプルに失敗することもあります。
  • イメージ名の誤り: イメージのパス、リポジトリ名、タグのいずれかに間違いがある。

3.2. 再発防止策

  • 認証情報の定期的な見直しと自動化:
    • ImagePullSecretsは、有効期限がある場合やパスワードが変更された場合に定期的に更新するプロセスを確立しましょう。
    • 可能であれば、Kubernetesの認証情報をKey Management System (KMS) などと連携させ、セキュアに管理し、自動でローテーションする仕組みを導入するのが理想的です。
  • CI/CDパイプラインでの検証強化:
    • デプロイ前に、CI/CDパイプライン内で対象イメージのプルテストを行うステップを追加しましょう。これにより、デプロイ段階でエラーを発見し、本番環境への影響を最小限に抑えられます。
  • レジストリのヘルスチェックと監視:
    • 利用しているコンテナレジストリの稼働状況を監視する仕組みを導入し、ダウンタイムやパフォーマンス低下を早期に検知できるようにしましょう。
  • ネットワーク監視の強化:
    • Kubernetesクラスタと外部のレジストリ間のネットワーク疎通を定期的に監視するツールを導入し、経路の問題を未然に防ぎましょう。
  • 標準化されたイメージ命名規則:
    • 開発チーム内で一貫したイメージ命名規則を設け、タイプミスによるエラーを減らしましょう。
これらの対策を講じることで、将来的な「Unknown」エラーに悩まされることなく、より安定したKubernetes運用を目指せるはずです。事前の準備が、運用時の安心につながりますからね!

4. まとめ

Kubernetes: Failed to pull image: rpc error: code = Unknown」エラーは、一見すると手強く見えますが、その正体はほとんどの場合、認証情報かネットワークの問題に帰結します。

  • まずは落ち着いて、Podのイベントログを確認する。
  • 次に、ImagePullSecretsが正しく設定されているか、認証情報は最新かを確認する。
  • そして、イメージ名とレジストリURLに間違いがないか、ネットワーク経路は問題ないかを確認する。

このシンプルながらも強力なチェックリストを活用すれば、あなたもこの厄介なエラーを素早く解決できることでしょう。「Unknown」というメッセージに惑わされず、一つずつ確実に潰していく。これがトラブルシューティングの鉄則ですね。

これであなたも、Kubernetesのイメージプルエラーマスターですね!また何か困ったことがあれば、いつでも頼ってください。一緒に解決していきましょう!

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